🌸薬師浄土曼荼羅

🌸十二の願い

お釈迦様の教えに

「東方の遠い彼方に浄瑠璃と名付ける世界がある。仏の名は薬師瑠璃光如来という。

薬師瑠璃光如来は菩薩としての修行中に人々を救うために12の大きな願いを発した。」

この12の願いが薬師如来様の誓いです。

薬師如来様の12のメッセージは

 

・人々を救うことで自分が救われる。

・自分のことよりも、まず周りの人々のために尽くす。

・これが自分の幸せにつながる道である。

 

とおっしゃっています。

第一大願 光明普照

願わくは我が来世に菩提を得た時、我が体から発する光明は、限りなく世界を照らし出し、三十二相八十随好(仏さまの身体に具わる特徴)でその身を荘厳し、生きとし生ける人々を、我と異なることのないようにするであろう。

第二大願 随意成辯

願わくは我が来世に菩提を得た時、身は瑠璃のように、内外に清らかに透きとおり、その光明は広大なもので、あらゆる方角に偏く満ち、よく炎の綱で荘厳され、太陽や月をもしのぐ明るさである。鐵囲(世界の最も外側にある、山中に地獄がある鉄の山)の中の暗い所でも、互いに見ることができるようになり、この世界の暗闇を歩き回ることができ、これらの人々は光明を見て、悉く夜明けを迎え、思うように仕事に励むようになるであろう。

第三大願 施無盡物

願わくは我が来世に菩提を得た時、限りない智慧の救いの手だてして、人々が必要としている者は、皆、尽きることがないようにしよう。

第四大願 安立大乗

願わくは我が来世に菩提を得た時、もし人々の中で邪道を行くものがあれば、悉く菩提への正しい道を進めるようにしよう。もし、声聞(師の教えを聞くことで菩提を得ようとする道)、独覚(独力で菩提を得ようとする道)の道を進む者がいても、大乗(自分よりも、人々を救うことで菩提を得ようとする道)の法の中に安住させよう。

第五大願 具戒清浄

願わくは我が来世に菩提を得た時、もし人々が教えの中で梵行(煩悩、欲望を抑える修行)を行じるなら、全ての戒を欠くことなく受持できるようにし、三業(身、口、意)を善く守り、戒を破って悪い世界に堕ちることがないようにし、もし、戒を破っても、我が名を聞いて、一生懸命ら念じて受持し、心から罪を告白すれは、清浄に還ることができ、菩提に至るであろう。

第六大願 諸根具足

願わくは我が来世に菩提を得た時、もし人々に感覚器官が具わらない、酷い、頑固で愚か、目が見えない、耳が聞こえない、声が出ない、手足が伸びない、背中が曲がる、ハンセン病、精神錯乱など、さまざまな病の苦しみがある場合、もい我が名を聞いて心から念じ称えれば、すべてはみな整い、さまざまな病気が治るであろう。

第七大願 除病安楽

願わくは我が来世に菩提を得た時、もし人々が貧しく困窮し、寄る辺がなく、さまざまな病で差し迫った状態なのに、薬もなく、医者もいなくでも、ひとたび我が名を聞けば、さまざまな病気は消えて、家来たちも増え、生活上の道具もこと足りて、心身は安楽になり、菩提に至るであろう。

第八大願 轉女得佛

願わくは我が来世に菩提を得た時、もし女性がいて、女性の多くの苦しみに悩まされて厭い、女の身を捨てたいと願い、我が名を聞いて心から念じ称えれば、そのままの身で転じて一人前の男性の姿になり、菩提に至るであろう。

第九大願 安立正見

願わくは我が来世に菩提を得た時、人々が魔の網に引っ掛かっているのを救い出し、さまざまな悪い考えの人々に、正しいものの見方が生じるように導き、徐々に菩薩業を習得させて菩提に至らせるであろう。

第十大願 除難解脱

願わくは我が来世に菩提を得た時、もし人々が、王の定めた法令によって牢獄に監禁され、縛られ、鞭打たれ、最も重い刑罰を受け、また、多くの苦しみによって、悩み苦しみがせまり、一時も楽しい時が無い時、もし我が名を聞けば、我が福徳の神通力によって、皆、すべての悩み苦しみから解き放たれ、菩提に至るであろう。

第十一大願 飽食安楽

願わくは我が来世に菩提を得た時、もし人々が飢えと渇きに悩まされ、食べ物を手に入れるために、悪業を造ることがあっても、もい我が名を聞いて心から念じ称えれば、我はまず、上等な飲食で満足するまで食べさせ、そのあと真理の教えの味で安楽に導き、菩提に至らせるであろう。

第十二大願 美衣満足

願わくは我が来世に菩提を得た時、もし人々が、身に衣服が無く、蚊、虻、寒さ、暑さに悩まされている時、もし我が名を聞いて、心から念じ称えれば、その好みによって、さまざまな上等の衣服、宝、荘厳具、伎楽、香華を得て満ち足り、さまざまな苦悩を離れ、菩提に至るであろう。